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談 話 室

2004.06.02

沙羅のティー・ルーム(bP)

桃井 「沙羅先輩、乙女座で減衰する金星って、やっぱり芸術には向かないんですか?」

沙羅 「そうともいえないわねぇ、
 まあ魚座の金星は、いかにも華があって金星!という感じだけど、乙女座の金星は地味なんだけど、渋好みとか、わび・さびとか、けっこう趣味にこだわりがあるのよ。
 分りやすい例をいうと、魚座で高揚する金星は金閣寺の美意識で、乙女座で減衰する金星は銀閣寺の美意識だと思えばいいんじゃない。」

桃井 「わーっ、それって、とっても分りやすい表現ですね。」

沙羅 「世の中には渋好みの人だっているんだから、減衰の金星でも自分の美意識の特徴を生かした芸術をやればいいんじゃない。

 ついでに言えば、同じ金星の支配する星座でも、天秤座はルーブル宮殿で、牡牛座はバッキンガム宮殿という感じね。」

桃井 「それって、どう違うんですか?」

沙羅 「王宮だけあって、どっちもきんきら金色を多用しているんだけど、空色と金色の組み合わせに特徴がある、洗練された上品さというか、クールな所があるのがルーブル。
 赤色と金色の組み合わせが特徴で、重厚というか、ちょっとごてごてしているのがバッキンガムかな。」

桃井 「それって天秤座の風エレメントと、牡牛座の地エレメントの特徴で違いが出るんですね。」

沙羅 「そう、同じ金星の支配する星座でも、美的センスが違うし、顔やスタイルもかなり違うよ。天秤座金星は浜崎あゆみ、ジョディ・フォスター、牡牛座金星はブルック・シールズ、プリンセス・ダイアナだから、なんとなくわかるでしょ。」

桃井 「そうですね。魚座の金星は高揚しているだけあって、松田聖子、マライア・キャリー、オードリー・ヘプバーンとメジャーなスターが多いのが特徴ですね。
それにくらべると、乙女座金星って減衰してるだけあって、女性のアイドルやスターは、ホントにいませんね。」

沙羅 「そうね、ぱっと目に付く有名人というと、スポーツ選手の野茂、画家のピカソだものね。」

桃井 「ピカソが減衰の金星というのは、わかるような、わからないような・・・・。でも絶対、わび・さびの渋好みじゃないですよね。」

沙羅 「桃ちゃんは近代絵画の趣味がないから、ピカソをよく知らないんだろうけど、初期の『青の時代』や『バラ色の時代』にピカソが描いていた絵は、いかにも乙女座の金星という感じの、渋めで抒情的な絵画だよ。
 そのあとに20世紀最大の破壊的大作、『アビィニョンの娘達』を描いてからは、カメレオンとか怪物とか呼ばれるような、ぶっ飛び前衛画家の道を突っ走っちゃったけどね。」

桃井 「へーっ、面白そうですね。
 沙羅先輩、ピカソの有名人検証を東西のHPでやりましょう。」

沙羅 「じゃあ、ピカソと近代絵画史の勉強しときなさいよ、付き合ってあげるから。」

桃井 「ハイッ。」


2004.05.15

ムフルタ(吉日選定)について

桃井 「岩田先生、東西占星術研究所でもムフルタの研究ってやっているんですか?」

岩田 「占星術をやっていると、吉日選定の仕事はどうしても入ってくるから、もちろん研究はしているよ。」

桃井 「そうですよね。私も結婚式の日取りとか相談されることがあるんで、機会があったら教えてください。」

岩田 「インド占星術は、結婚に関する相性判定と吉日選定に関しては、大変発達した技法があって、インド占星術の研究にも役立つ重要な技法が含まれているから、桃井君にも教えてあげる必要があるね。」

桃井 「よろしく、お願いします。」

岩田 「ムフルタに関して、これまでの経験から言うと、功徳のある人が依頼する吉日選定の場合、希望する選定時期の中で天空図の変化を分析していくと、使いやすい時間に吉祥な天空図を何度も形成する場合が多いんだ。」

桃井 「功徳があるというのは、そういう所にも現れるんですね。」

岩田 「だから、慈しみの心を持って善なる行為を行ない、心を正して邪なる行為を避ける生活を日々心掛けているなら、その人の功徳の力によって、吉日選定や吉方位取りのような開運術は本質的に必要が無くなるということだね。そのような場合、出来たらこの時間を選んでくださいと言うと、ちょうどその時間にやることになっていましたという回答が来ることも多い。

 だから吉日選定依頼で、希望する時期に吉祥な天空図を自然な形で使えないようなら、そのイベントを成功させるための功徳が不足していることを表すんだろうね。」

桃井 「そういう場合は、どうすればいいんですか?」

岩田 「そのイベントをその時期にやるしかないなら、選択可能な天空図が示している吉凶の内容で、自分の受け入れられるものを選んで、その天空図の示す障害や困難に対しては、しっかり対応する心構えを持てばいいと思う。

 心の成熟や魂の深化という観点から言えば、自分が出会う障害や困難を、心正しく賢明な方法で乗り越える経験は、幸運に恵まれた境遇で、怠惰にも傲慢にもならず心正しく生きる経験と同等か、それ以上に素晴らしい経験だと思う。

 そして、自分の出会う障害や困難の特徴があらかじめ予測出来るだけでも、そうでない人に比べて正しい対応をするのに大変有利であることは言うまでもない。

 まあ、吉日選定の技法もそういう風に使うなら、徳減らしの開運術を超えて、カルマの法則に対する信が深まり、人生の叡智が増大する崇高なアートになるだろうね。」

桃井 「ムフルタという吉日選定の技法も、スピリチュアル・アストロロジーとして使えるんですね。」

岩田 「功徳があって、しかも真の宗教性も持っている人は、吉日選定の天空図の中にイベントの成就の約束と同時に、その人にふさわしい心の試練や苦難も予告している場合がある。
 そういうケースに出会うと、やはりインド占星術というのは実占的に優れた技法が豊富なだけで無く、精神的・宗教的にも深みのある占星術なんだなと感心してしまう。

 まあ、完全に吉祥な天空図を吉日選定で求めても、凶星や凶ハウスが存在しない天空図なんて存在しないんだから、どんなに吉祥な天空図であっても、それなりの試練や課題は存在している。

 したがって、ムフルタという吉日を選定する占星技法も、苦難を避けて御都合主義的な幸福を獲得するために使うのではなく、吉祥な天空図の中においても予告されている、試練や課題を読み取り、心を成熟させ人生に対する叡智を深めていくという積極的・肯定的な生き方のために使ってほしいね。」

桃井 「それが岩田先生の理想とする、『崇高なアートとしての占星術』のスタンスということですね。」

a-News 2.32



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