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談 話 室

2005/04/06 (水)

2005年4月2日21時37分、ローマ

岩田 「桃井君、4月2日にヨハネ・パウロ2世が亡くなられたのって、知ってた?」

桃井 「はい、ニュースで見てます。」

岩田 「前回の談話室の後、例のダライ・ラマ14世の来日講演会に行くと盛り上がっていた友人から電話があって、またダライ・ラマ14世の話をしてんだけど、最後にヨハネ・パウロ2世が亡くなったのも、特別な時間だったのか見てくれないかなと言われて、その時はまだ知らなかったんだ。

 その時は、じゃあ調べて何か特徴があったら、また談話室に書くからと言っておいたんだけど、その後でホロスコープを作ってみると、これなんだね・・・・。」

桃井 「下の図が、4月2日21時37分のホロスコープですね。」

岩田 「うん、友人からの電話が終わった後に、インターネットで検索を開始して、ヨハネ・パウロ2世のプロフィールと死亡時刻のデータがほぼ集まったんで、ホロスコープを作って惑星配置の特徴を読み取っていて、あっ、これだなって思って、ふと顔を上げたら、壁掛け時計は9時37分になっていたんだ。」

桃井 「それは、ちょっとしたシンクロニシティですね。」

岩田 「そうだね、その電話をかけてきた友人も、最近の出来事や心の変化に関してシンクロニシティ(synchronicity)らしいものを感じて、共時性について考えていたところだったんで、談話室の記事でもシンクロニシティの現象が取り上げられていて、少し驚いていたんだと言ってたけど、そのすぐ後にこうだから、今の時期はシンクロニシティ現象に入りやすいエネルギー状態なのかも知れない。

 それで次の日の昼に近くの商店街を歩いていたら、品の良いおじさん達が小さな赤い本を道行く人々に配っていて、私も前を通った時にその本を渡されたんだけど、これが新約聖書の英対訳本だったんだ。

 道を歩いていて新約聖書をもらうなんていうのは、自分の経験はもちろん、友人の話しも聞いたことがなかった。それがこういうタイミングで起きたりする。

 まあ、その他にもいろいろとシンクロニシティっぽい出来事があって、これはきっとヨハネ・パウロ2世の記事も談話室にUPしなきゃいけないのかなと思ってね。」

桃井 「今は、前回の談話室で取り上げた9日14時の惑星配置に向かって、太陽系の惑星が集合しようとしている真っ最中ですから、不思議な偶然みたいなものが起こりやすい時期なんでしょうか?」

岩田 「うん、天空の惑星群が形成する特殊なエネルギー共鳴構造に、自分がスッポリと嵌まり込んでしまった気分だ。

 まあ前置きが長くなったけど、この4月2日午後9時37分(現地時間)にローマ市で形成されていた天空図、桃井君はどう思う。」

桃井 「えーっと・・・・・、
 あっ!、第12室に木星とケートゥのコンジャンクションですか。

 うーん、これはもう、ピッタリしすぎますと言っていい、典型的な霊的に高い世界へ行くことを意味する惑星配置ですよね。」

岩田 「確かに、自分自身や身体の健康を意味する第1室の支配星が減衰して、病気を意味する第6室の惑星集中に参加している。

 しかも第6室に集合している惑星が、腎臓を表す金星、心臓を表す太陽、呼吸器を表す水星というのは、報道されている病状とそのまま対応していると言える。

 そしてもっと意味深長なのは、高度な霊性を意味するケートゥと高い宗教性と功徳を意味する木星が、死後を意味する第12室でコンジャンクションしているという惑星配置で、ヨハネ・パウロ2世が亡くなられた瞬間のホロスコープとしては、たいへん分かりやすいホロスコープと言っていいのかな。

 でも、こういうホロスコープは作為的に作れるものじゃないし、出来てしまったものを素直に受け入れて、後は天空の語る言葉に耳を澄ますしかないね。」

桃井 「そうですね、前回のダライ・ラマ14世の講演会開始時刻のホロスコープを見ていなかったら、もう少し素直に感心出来たと思うんですけど、こういうインパクトの大きいホロスコープが続くと、ちょっと消化しきれないな、という感じになって来ます。」

岩田 「桃井君の場合は、ホロスコープの惑星配置の特徴と実際の現象との関連性の直接性が実感として理解出来るし、これだけのホロスコープがちょうどその瞬間に出来ることの希少さも実感として理解出来るレベルだから、こういうホロスコープが続くとインパクトが大きいだろうね。

 実は、もう一段エソテリックな、つまり秘教的なネタも、今回のシンクロニシティ現象の中で飛び出してきたんだけど、桃井君の精神的許容量もいっぱいみたいだから、この内容は東西占星術通信の第2号で紹介することにしようか。」

桃井 「東西占星術通信の第1号は、岩田先生とチャラカさんが、受講生の方々にクリスマス・プレゼントを贈ろうということで、去年、クリスマス・イブまでに到着するように、かなりの追い込みで第1号を発刊していましたけど、第2号が出るんですね。」

岩田 「うん、東西占星術通信は受講生の方々へのサービスという意味と、もう一つはHPで取り上げているコンテンツの内容を、もう一段深く書き込める場が欲しいなという思いが前からあって、出来た企画なんだ。

 だから、今回のちょっとエソテリックなネタを発表するには、ちょうどいい場になると思う。」

桃井 「記事のボリュームの問題や、リーディングのレベルの問題で、HPのコンテンツでは割愛された内容も、第1号では復活して使われていますから、今回の東西占星術通信も東西占星術研究所のファンにとっては、うれしい第2号になるでしょうね。」

2005年4月2日21時37分ローマ


2005/04/03 (日)

ダライ・ラマ14世来日

桃井 「沙羅先輩に聞いたんですけど、4月はダライ・ラマ14世が来日されるそうですね。」

岩田 「そうだね、普段はかなり厭世的な私の友人も、4月9日両国国技館でやるダライ・ラマの来日講演に行くんだって、珍しく前々から盛り上がってたし、なかなかの精神世界における1大イベントだと思うよ。

 実際、前から買うか買わないか迷っていて、とうとう昨日買ってしまった『ダライ・ラマ−その知られざる真実−(河出書房新社)』を読んでいたら、ダライ・ラマ14世の詳細な出生情報を見つけたんだ。

 その出生情報で、もう一度彼のホロスコープを検討し直してみたんだけど、やはり偉大な聖者と言われる人のホロスコープは、強烈な特徴があるんだなと実感したね。

 その直後に桃井君がこういう話題を持ち出して来るのは、現在の惑星配置が影響しているのか、それともダライ・ラマ14世の来日を前に、日本全国で生じているシンクロニシティ(synchronicity)、つまり共時的現象の一つなのか、どちらか断言は出来ないけど、とても興味深いことだね。」

桃井 「現在の惑星配置の影響というのは?」

岩田 「うん、かなり前からなんだけど、現在トランジットしている木星と水星は、魚座と乙女座で星座交換を形成しているんだ。水星と木星のコンビネーションは、解脱に至るための補助学問としての占星術、つまりインド占星術を意味している。

 だから現在の惑星配置は、インド占星術の研究にはとても良い時期と言える。実際、ここしばらくは東西占星術研究所でも、現世的な有名人のホロスコープを中心に検証して来たけど、徐々に聖者のホロスコープを検証する機会が増えて来ている。

 それに、聖者のホロスコープに関する研究の内容も、以前より深まって来ている感じがする。

 昨日はダライ・ラマ14世の最も信頼できる出生情報が確認出来たけど、実は1週間くらい前にも、ラマナ・マハリシの非常に信頼度の高い出生情報が、同じような状況設定で確認出来ている。

 本当は、この出生情報の記述は数年前にも読んでいたはずなんだ。そういう意味でこういう情報は、たとえ目に触れても、それにふさわしい時が来るまでは、ちゃんと利用出来ないものなんだろうね。

 それと同時に、これまでいま一つよく読み取れなかった、ラマナ・マハリシのホロスコープから、偉大な聖者としての強烈な特徴がはっきりと読み取れることに気付いた。

 これにはラマナ・マハリシのホロスコープが、その秘密を開示してくれたという感覚に近いものがあったから、やはり今の時期というのは、インド占星術にとって特別に祝福された時期なんだと思う。」

桃井 「それじゃあ、インド占星術を学んでいる人や、これから学ぼうとする人は、今の時期を大切にしないといけませんね。」

岩田 「大変興味深いことに、今から1週間後の4月9日14時00分は、ダライ・ラマ14世が両国国技館での講演会が始まる時刻なんだ。

 そしてこの時刻の惑星配置は、木星と水星が星座交換しているだけで無く、五つの惑星がヴァルゴッタマの度数内をトランジットしているという、とりわけ強力な惑星配置を形成する瞬間になっている。」

桃井 「下の図が、2005年4月9日14時00分のホロスコープですね。たしかに、月・金星・土星・ラーフ&ケートゥがヴァルゴッタマの度数域に入ってますから、とても稀でパワフルな惑星配置だと思います。

 もしかして、意図的にこういう特別な惑星配置の時間に、講演開始を決定しているんですか?」

岩田 「ダライ・ラマ14世がもし使うとすればチベット占星術だろうけど、果たしてどうかなぁ・・・・。

 どちらにしろ、それだけのカルマがあるから、こういう稀有な惑星配置の時に講演会を始めることが出来るんだという意味では、どっちでもあまり重要ではないと思うけど。」

桃井 「そうですね、それよりも岩田先生が時々言っているように、ホロスコープが語る天空の言葉に耳を澄ますことが必要なんですね。

 そういう意味でこのホロスコープを見ていると、ヴァルゴッタマのケートゥが木星と乙女座でコンジャンクションして、木星は自分の支配する魚座にアスペクトを返して、魚座に在住するヴァルゴッタマの月・金星・ラーフとコンビネーションを形成しています。

 それに、火星と金星は高揚の星座に在住していますし、とても興味深い特徴がいくつもありますね。」

岩田 「木星&ケートゥのコンビネーションは深遠で霊的な学識を表すけど、その惑星配置が言葉による表現も意味する第2室で形成されているのは、いかにも仏教聖者の講演会にふさわしい惑星配置だね。

 それから、高揚するヴァルゴッタマの金星とヴァルゴッタマのラーフのコンジャンクションが、木星の支配する魚座で形成されているのは、全ての生命に対する限りない慈愛と哀れみを意味しているんだと読むならば、この惑星配置もダライ・ラマの特徴をよく表しているといえるんじゃないかな。」

桃井 「このヴァルゴッタマのラーフ&ケートゥは、木星や水星の支配する星座に在住して吉星として働きやすくなってますし、さらに木星・金星・水星・月という生来的吉星のすべてと、アスペクトやコンジャンクションを形成していますから、大変強く吉星化したラーフ&ケートゥですね。」

岩田 「そうだね、この魚座・乙女座軸の惑星集中に参加している弱い生来的凶星の太陽も、単独でケンドラ&トリコーナ・ハウスの1室を支配する完全な機能的吉星だから、ラーフ&ケートゥの吉星化を助けている。

 この魚座8室と乙女座2室の軸への惑星集中に、ダライ・ラマ自身を表す1室の支配星太陽が参加している惑星配置は、チベット密教の総帥というダライ・ラマ14世の特徴をよく表しているものだと思う。

 それから6室と11室というウパチャヤ・ハウスに在住する火星と土星がアセンダントの在住する獅子座に、8番目と3番目の特別なアスペクトをしているのは、長い苦難を乗り越えての目的の達成を意味していると読むことが出来る。

 アセンダントの在住する獅子座や、その支配星である太陽は王権を意味している。

 だから、ダライ・ラマ14世の置かれた社会的・政治的立場を考えるならば、この惑星配置を持ったホロスコープは、一段と意味深いものであると言える。」

桃井 「王権を表す獅子座に在住するアセンダントをダライ・ラマその人と考えると、このウパチャヤ・ハウスからアスペクトする火星と土星というのは、とても深い意味を持っているリーディングですね。

 でも、こういうホロスコープを見ると、ダライ・ラマ14世の講演会には、とても期待しちゃいます。」

岩田 「そうだね、まだ2階席以上は空きがあるみたいだから、桃井君も行ったらいいんじゃないかな。一度くらいは聖者のダルシャンというのを体験しておくのはインド占星術を学ぶ者にとって、決して無駄にはならない貴重な体験だと思うね。」

桃井 「そうですね、東京で聖者のダルシャンを経験出来る機会って、とても貴重だと思いますから、近くのチケット・びあを使って問い合わせしてみます。」

2005年4月9日14時東京のホロスコープ


2005/03/05 (土)

超入門?最新西洋占星術(その3) −45°&90°ダイヤル・チャート−

桃井 「90°ダイヤル・チャートでは4個のコンタクト・ポイント、45°ダイヤル・チャートでは、8個のコンタクト・ポイントを採用するというのを、前回のハーフサムに関する説明でお聞きしましたけど、ダイヤル・チャートというのがよくわかりません。」

岩田 「90°ダイヤル・チャートでは、360°のホロスコープを90°に切り分けて4等分し、その4枚全部をピッタリと重ね合わせたものだと考えればいいんだ。」

桃井 「そうだと90°ダイヤル・チャートは、円形では無くって、90°角の扇型ホロスコープになってしまうと思うんですけど?」

岩田 「そのとおり。
 だからその1/4円の扇型ホロスコープの両端を、ちょうど扇子を開くようにグーッと広げていって、両端同士をくっつけて、円形にしてしまったのが、90°ダイヤル・チャートということになる。

 最初の1/4円の扇型ホロスコープは、目盛りのフルスケールが0°から90°になっているよね。そして、そのフルスケール90°を、そのまま引き伸ばして円形ホロスコープ風にしたのが、90°ダイヤル・チャートなんだ。

 だから、円形ホロスコープとして描かれている90°ダイヤル・チャートの度数表示をよく見ると、360°であるはずの円形ホロスコープにもかかわらず、0から90°までの度数目盛りが書き込まれている。」

桃井 「どうして90°ダイヤル・チャートは、1周が90°の円形ホロスコープに描き直すんですか?」

岩田 「これは実際に自分で90°ダイヤル・チャートを作ってみないと、実感としてなかなか理解出来にくいと思うけど、この1周90°の円形ホロスコープの二つの天体を軸線で結んで、その軸線の中間点と直行する直線を引くと、その直線と交差するホロスコープの外周は、90°ダイヤル・チャートの4個のコンタクト・ポイントを意味することになる。

 そして45°ダイヤル・チャートでは、1周45°の円形ホロスコープの二つの天体を軸線で結んで、その軸線の中間点と直行する直線を引くと、その直線と交差するホロスコープの外周は、45°ダイヤル・チャートの8個のコンタクト・ポイントを意味することになるんだ。」

桃井 「うーん、頭の中のイメージが、そこまで追い付きません。」

岩田 「うん、それはもう実際に作図して、体で納得するしかないね。

 ここでは、360°の一般的ホロスコープで、直接コンタクト・ポイントを求める作図法で、各ダイヤル・チャートの作図をすると、そのコンタクト・ポイント全てが求められるという便利性があるから、扇形のダイヤル・チャートを円形のダイヤル・チャートに変形するんだということを受け入れて次に進むことにしよう。」

桃井 「はい、これから実際に作図してみます。そうすると次回は、3重円の話のお話ですね。」

岩田 「うん、3重円は、わりと簡単な話で終わると思うよ。」


(この会話は、次回の談話室に続いていきます。)

a-News 2.32



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