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談 話 室

2005/05/29 (日)

アマチ来日

桃井「岩田先生、4月のダライラマ14世の来日に続いて、今アマチが来日していますね。」

岩田「うん、友人に教えてもらったから知っている。28日の夕方から31日の夕方まで毎日、朝10時からと夕方6時30分からの2回のプログラムというのは、とんでもない精神的・霊的パワーに支えられていなければ不可能なスケジュールだと思う。」

桃井「アマチの場合は、来場者の一人ひとりを抱きしめるわけですから、今回の来日で来場者にそそがれるエネルギーの総量は、たいへんなものでしょうね。」

岩田「そうだね。

 ところで、実はアマチのホロスコープの土星は、前回の談話室で取り上げたベネディクト16世とかなり似て、主要な分割図で徹底的にラージャ・ヨーガのコンビネーションを形成している土星なんだ。

 参考にベネディクト16世と同じく、ラーシ・チャート、ナヴァームシャ・チャート、ドレッカナ・チャート、ダシャームシャ・チャートという四つの分割図を掲載しておこうか。」

桃井「これがそのホロスコープですね。

 アマチのラーシ・チャートは、4・5室を支配するラージャ・ヨーガ・カラカの土星が高揚の天秤座に位置し、天秤座はアセンダントも位置するケンドラ&トリコーナ・ハウスの第1室ですから、とても素晴らしい土星になっています。

 それからナヴァームシャ・チャートとダシャームシャ・チャートでは、土星は9・10室を支配するラージャ・ヨーガ・カラカで、ケンドラ・ハウスの第7室に在住していますから、こちらもとても素晴らしい土星です。

 それからドレッカナ・チャートの土星は、ラージャ・ヨーガ・カラカにはなっていませんが、トリコーナ・ハウスの第9室を支配してトリコーナ・ハウスの第5室に在住しています。

 しかも第5室は土星の高揚する天秤座ですから、やっぱり素晴らしい土星としか言いようがありませんね。」

岩田「ベネディクト16世の場合は、強力な土星のアンタラーダシャーとローマ法王を選出するコンクラーベのタイミングが一致してローマ法王になっている。

 そしてアマチの場合は、来年の2006年7月18日から19年間続く土星のマハーダシャーが始まるんだ。」

桃井「それって、とてもすごいことじゃありませんか?」

岩田「一般的なインド占星術の解釈から言えば、これまでの木星のマハーダシャー16年間は比較的地味な活動期間で、それに対して2006年から始まる土星のマハーダシャー19年間は本格的な社会デビューの時期と言うことになるんだろうね。」

桃井「木星期でこれだけの活動をしていますから、それが本格的社会デビューというとちょっと想像がつかない世界ですね。」

岩田「知玄舎から出ている『聖母アマチとの対話(スワミ・アムリタスワルーパナンダ著)』にセレクトされているアマチと信徒のQ&Aを読むと、アマチには弟子の精神的・霊的教育に熟達したグルとしての力量を感じる。

 その薫陶に信徒が応えてアマチの活動を支えていくならば、インド宗教の聖者という枠を遥かに超えた広がりになっていくだろうね。」

2005/05/28 (土)

ベネディクト16世誕生

桃井「岩田先生、ヨハネ・パウロ2世の後に新しいローマ法王になったベネディクト16世の信頼出来るホロスコープって存在するんですか?」

岩田「枢機卿による相互選挙であるコンクラーベで、新しいローマ法王に選出されたラッツィンガー枢機卿に関する出生データの、1927年4月16日4時15分という出生時刻は信頼性が高い記録に基づいているそうだ。

 したがって、数分程度の誤差範囲でホロスコープを作ることが可能だから、ナヴァームシャ・チャートやドヴァダシャームシャ・チャートといった、微細な分割図のアセンダントも使用出来る可能性が高いと思うよ。」

桃井「ローマ法王になるということはラーシ・チャートだけでなく、分割図でも強力なラージャ・ヨーガが形成されているんでしょうか?」

岩田「ローマ法王という立場は、全世界で10億人以上存在するカトリック信徒にとっての最高権威だから、ラッツィンガー枢機卿、つまりベネディクト16世のホロスコープで、日本語に訳せば「王権のコンビネーション」という意味になるラージャ・ヨーガが、強力に形成されていると期待するのは当然だ。

 でも、それだけではなくラージャ・ヨーガを形成している惑星が、ヴィムショタリ・ダシャーの支配星と密接に関係していることも期待していいと思うね。

 そして、これらの期待がラーシ・チャートだけでなく、微細な分割図でも満たされているならば、ベネディクト16世の出生時刻はその分割図の微細さに対応して、微細な正確さが保証されることになる。」

桃井「それを逆に利用するのが、分割図のアセンダントを使った出生時刻修正なんですね。」

岩田「そうだね、試しにベネディクト16世の出生時刻がどの程度正確か、複数の分割図を使って検討してみようか?」

桃井「はい、よろしくお願いします。」

岩田「最初はラーシ・チャートからいこうか。」

ベネディクト16世ラーシ・チャート

桃井「これがベネディクト16世のラーシ・チャートですね。最初に目立つのは4・9室を支配してラージャ・ヨーガ・カラカになっている強い生来的・機能的吉星の金星が、自分の支配する牡牛座に在住しています。

 しかも、金星はケンドラ・ハウスの第4室に在住し、ハウスの強さと方角の強さも持っていますから、たいへん強い金星になっています。

 それから、社会的地位を表す10室に1・12室を支配する土星が在住しヴァルゴッタマの強さも獲得しています。

 この土星が4室に在住する金星と相互アスペクトしていますから、1室の支配星と4室・9室の支配星が、ケンドラ・ハウスでアスペクトを形成するという、たいへん強力なラージャ・ヨーガになってますね。」

岩田「ラッツィンガー枢機卿がローマ法王に選出され、ベネディクト16世になったのはヴィムショタリ・ダシャーで水星・土星・ラーフ期だから、たいへん分かりやすい惑星配置だと言える。

 それにマハーダシャーの水星も、プラティアンタラーダシャーのラーフも、ラージャ・ヨーガ的に働く特別な惑星配置だから、当然と言えば当然なんだろうけど、ローマ法王になるだけの見事な惑星配置とヴィムショタリ・ダシャーのタイミングだと思う。

 今回は分割図での再現性を見るのが目的だから、ラーシ・チャートはこのへんでさっと終わり、次はナヴァームシャ・チャートに行ってみよう。」

桃井「はい。」

ベネディクト16世ナヴァームシャ・チャート

桃井「ナヴァームシャ・チャートでは、土星が9・10室を支配するラージャ・ヨーガ・カラカで、自分の支配する蠍座に在住する火星とコンジャンクションしています。

 火星は7・12室を支配して7室在住ですから、7室の支配星と9室・10室の支配星が7室でコンジャンクションという、これもかなり強力なラージャ・ヨーガです。

 ラーシ・チャートもナヴァームシャ・チャートも、アンタラーダシャーの土星が、ラージャ・ヨーガ・カラカを含んだ強力なラージャ・ヨーガをケンドラ・ハウスで形成しているという共通点を持ってますね。」

岩田「社会的に高い地位を獲得するパターンとして、ホロスコープで強力なラージャ・ヨーガが形成され、ラージャ・ヨーガを形成する惑星がヴィムショタリ・ダシャーの支配星となっているというのは、インド占星術では最も典型的で重要なパターンになる。

 このベネディクト16世のラーシ・チャートとナヴァームシャ・チャートの土星は、この社会的に高い地位を獲得するパターンの教科書的見本と言ってもいいくらいだね。

 さらにラーシ・チャートやナヴァームシャ・チャートに次いで重要な、ドレッカナ・チャートとダシャームシャ・チャートの土星も、ラーシ・チャートやナヴァームシャ・チャートと同じくらい強力なんだ。」

ベネディクト16世ドレッカナ・チャート&ダシャームシャ・チャート

桃井「これがベネディクト16世のドレッカナ・チャートとダシャームシャ・チャートですね。

 ドレッカナ・チャートもダシャームシャ・チャートもアセンダントが天秤座に在住していますから、どちらのチャートも土星は4・5室を支配するラージャ・ヨーガ・カラカになっています。

 そうするとベネディクト16世のホロスコープは、ナヴァームシャ・チャート、ドレッカナ・チャート、ヴィムシャームシャ・チャートで、土星自体がラージャ・ヨーガ・カラカという、大変強く吉星化している土星なんですね。」

岩田「それだけではなく、ドレッカナ・チャートでは9室を支配する水星とコンジャンクションしているし、ダシャームシャ・チャートでは7室を支配する火星と相互アスペクトを形成している。

 だからラージャ・ヨーガ・カラカとなっている惑星が、他のケンドラやトリコーナを支配する惑星とコンビネーションを組んでラージャ・ヨーガを形成しているという点まで、ラーシ・チャートを含めた四つの分割図すべてに共通していることになる。」

桃井「この大変強力なコンビネーションの中心となっている土星が、ローマ法王を選出するコンクラーベの時に、ベネディクト16世のアンタラーダシャーになっているというのはすごいことですね。」

岩田「これならベネディクト16世の出生時刻は、かなりの精度で正確なんだと思う。

 それからインド占星術は出生時間が正確なら、ラージャ・ヨーガのような基本的な占星術技法とヴィムショタリ・ダシャーのタイミングを組み合わせるだけで、このくらいのリーディングが出来るということだね。」

桃井「たしかにラーシ・チャートの惑星配置と、ヴィムショタリ・ダシャーのアンタラーダシャーだけでも、ベネディクト16世誕生を説明するリーディングとしては十分くらいだと思います。」

岩田「ラッツィンガー枢機卿がローマ法王ベネディクト16世になるタイミングというのは、インド占星術的に見ると社会的成功をもたらす典型的なパターンだから、バーチャルスクールの掲示板にもっと詳しい解説をしてもいいね。

 そのリーディングについては、今回はチャラカさんか桃井君のどちらかに投稿してもらうことにするかな。」

桃井「うーん、それじゃあ今回はチャラカさんにお願いしてみます。」

岩田「ふーん、でもチャラカさんは忙しいからね・・・・。

 まあ今回は、ラッツィンガー枢機卿がコンクラーベでローマ法王ベネディクト16世に選出されたかをやったけど、ベネディクト16世の人間的特徴についてもそのうちやりたいね。」

桃井「最近は研究日誌の更新が止まっていますから、そちらでやるというのはどうですか?」

岩田「うん、でも研究日誌にはラマナ・マハリシのリーディングを先にやりたいと思っているんだ。」

桃井「うっ・・、そちらの方もすごく楽しみですね。ラマナ・マハリシのリーディングの部分はビデオ録画されていなくて、参加者以外には幻の公開講座になってますから、ぜひお願いします。」

2005/04/06 (水)

2005年4月2日21時37分、ローマ

岩田 「桃井君、4月2日にヨハネ・パウロ2世が亡くなられたのって、知ってた?」

桃井 「はい、ニュースで見てます。」

岩田 「前回の談話室の後、例のダライ・ラマ14世の来日講演会に行くと盛り上がっていた友人から電話があって、またダライ・ラマ14世の話をしてんだけど、最後にヨハネ・パウロ2世が亡くなったのも、特別な時間だったのか見てくれないかなと言われて、その時はまだ知らなかったんだ。

 その時は、じゃあ調べて何か特徴があったら、また談話室に書くからと言っておいたんだけど、その後でホロスコープを作ってみると、これなんだね・・・・。」

桃井 「下の図が、4月2日21時37分のホロスコープですね。」

岩田 「うん、友人からの電話が終わった後に、インターネットで検索を開始して、ヨハネ・パウロ2世のプロフィールと死亡時刻のデータがほぼ集まったんで、ホロスコープを作って惑星配置の特徴を読み取っていて、あっ、これだなって思って、ふと顔を上げたら、壁掛け時計は9時37分になっていたんだ。」

桃井 「それは、ちょっとしたシンクロニシティですね。」

岩田 「そうだね、その電話をかけてきた友人も、最近の出来事や心の変化に関してシンクロニシティ(synchronicity)らしいものを感じて、共時性について考えていたところだったんで、談話室の記事でもシンクロニシティの現象が取り上げられていて、少し驚いていたんだと言ってたけど、そのすぐ後にこうだから、今の時期はシンクロニシティ現象に入りやすいエネルギー状態なのかも知れない。

 それで次の日の昼に近くの商店街を歩いていたら、品の良いおじさん達が小さな赤い本を道行く人々に配っていて、私も前を通った時にその本を渡されたんだけど、これが新約聖書の英対訳本だったんだ。

 道を歩いていて新約聖書をもらうなんていうのは、自分の経験はもちろん、友人の話しも聞いたことがなかった。それがこういうタイミングで起きたりする。

 まあ、その他にもいろいろとシンクロニシティっぽい出来事があって、これはきっとヨハネ・パウロ2世の記事も談話室にUPしなきゃいけないのかなと思ってね。」

桃井 「今は、前回の談話室で取り上げた9日14時の惑星配置に向かって、太陽系の惑星が集合しようとしている真っ最中ですから、不思議な偶然みたいなものが起こりやすい時期なんでしょうか?」

岩田 「うん、天空の惑星群が形成する特殊なエネルギー共鳴構造に、自分がスッポリと嵌まり込んでしまった気分だ。

 まあ前置きが長くなったけど、この4月2日午後9時37分(現地時間)にローマ市で形成されていた天空図、桃井君はどう思う。」

桃井 「えーっと・・・・・、
 あっ!、第12室に木星とケートゥのコンジャンクションですか。

 うーん、これはもう、ピッタリしすぎますと言っていい、典型的な霊的に高い世界へ行くことを意味する惑星配置ですよね。」

岩田 「確かに、自分自身や身体の健康を意味する第1室の支配星が減衰して、病気を意味する第6室の惑星集中に参加している。

 しかも第6室に集合している惑星が、腎臓を表す金星、心臓を表す太陽、呼吸器を表す水星というのは、報道されている病状とそのまま対応していると言える。

 そしてもっと意味深長なのは、高度な霊性を意味するケートゥと高い宗教性と功徳を意味する木星が、死後を意味する第12室でコンジャンクションしているという惑星配置で、ヨハネ・パウロ2世が亡くなられた瞬間のホロスコープとしては、たいへん分かりやすいホロスコープと言っていいのかな。

 でも、こういうホロスコープは作為的に作れるものじゃないし、出来てしまったものを素直に受け入れて、後は天空の語る言葉に耳を澄ますしかないね。」

桃井 「そうですね、前回のダライ・ラマ14世の講演会開始時刻のホロスコープを見ていなかったら、もう少し素直に感心出来たと思うんですけど、こういうインパクトの大きいホロスコープが続くと、ちょっと消化しきれないな、という感じになって来ます。」

岩田 「桃井君の場合は、ホロスコープの惑星配置の特徴と実際の現象との関連性の直接性が実感として理解出来るし、これだけのホロスコープがちょうどその瞬間に出来ることの希少さも実感として理解出来るレベルだから、こういうホロスコープが続くとインパクトが大きいだろうね。

 実は、もう一段エソテリックな、つまり秘教的なネタも、今回のシンクロニシティ現象の中で飛び出してきたんだけど、桃井君の精神的許容量もいっぱいみたいだから、この内容は東西占星術通信の第2号で紹介することにしようか。」

桃井 「東西占星術通信の第1号は、岩田先生とチャラカさんが、受講生の方々にクリスマス・プレゼントを贈ろうということで、去年、クリスマス・イブまでに到着するように、かなりの追い込みで第1号を発刊していましたけど、第2号が出るんですね。」

岩田 「うん、東西占星術通信は受講生の方々へのサービスという意味と、もう一つはHPで取り上げているコンテンツの内容を、もう一段深く書き込める場が欲しいなという思いが前からあって、出来た企画なんだ。

 だから、今回のちょっとエソテリックなネタを発表するには、ちょうどいい場になると思う。」

桃井 「記事のボリュームの問題や、リーディングのレベルの問題で、HPのコンテンツでは割愛された内容も、第1号では復活して使われていますから、今回の東西占星術通信も東西占星術研究所のファンにとっては、うれしい第2号になるでしょうね。」

2005年4月2日21時37分ローマ


a-News 2.32



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