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研究日誌

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対人運・異性運の見方

羽田「今日は対人運、異性運のオーソドックスな見方を説明しよう。」

茶羅加「はい。」

羽田「この前すごく対人運、異性運のいい人のホロスコープを見たんだけど、本当にこれは歴然としているね。」

茶羅加「そのホロスコープってどんなホロスコープだったのか説明してくださいよ。」

羽田「じゃ、どんなホロスコープが対人運、異性運がいいのかわかる?ちょっと言ってみてよ、その特徴を。」

茶羅加「対人運、異性運って言ったら7室ですよね。」

羽田「うん、そうだよ。」

茶羅加「ということは、7室の状態が良いことが条件になりますよね。
で、この場合7室が良いって言うのは、7室や7室の支配星の状態が良いことが条件ですから、7室に功徳をあらわすトリコーナ、つまり5室や9室の支配星が在住しているとか、もともと吉星である木星や金星などが在住しているとか、あるいはそれらの惑星が7室にアスペクトしているということでしょうか。あと、7室に在住している惑星が高揚の星座に入っていたり、ムーラトリコーナや自分が支配する星座に入っていても強くなりますよね。」

羽田「うん、まあそうだね。じゃ、その他には。」

茶羅加「7室の支配星に関しては、7室の支配星が高揚の星座に入っているとか、ムーラトリコーナや自分の支配している星座に入っているとかすると強くなりますよね。」

羽田「うん、まあそうだね。」

茶羅加「で、その7室の支配星に対してトリコーナである5室、9室の支配星がアスペクトしていたり、吉星がアスペクトするとさらに強くなりますよね。」

羽田「まあ、そうだね。で、今までの回答内容はほとんど正解なんだけど、凶星のアスペクトや在住によって傷ついていないかどうかもチェックしなければいけないね。それで、7室や、その支配星が傷ついていなければさらに良くなるよね。」

茶羅加「そうですね。」

羽田「じゃ、実例を使ってちょっと検証してみようか。
まず、Aさんからいってみよう。Aさんはすごく対人運が良い人で、いろいろと交渉するのもうまいし、誰からも好かれるような人柄なんだよね。異性にも非常によくもてる人なんだ。
それじゃ、Aさんのホロスコープを検証してみよう。」

●Aさん

土星
ラーフ    
金星
水星
Aさん
ラーシ
木星[逆行]
太陽  
    火星
ケートゥ
ASC

「このホロスコープをぱっと見て1番印象的なのは、7室・魚座の支配星・木星と11室・蟹座の支配星・月が星座交換しているところだね。これをインド占星術では、パリヴァルタナ・ヨーガというんだけど、西洋占星術では一般的にミューチャル・レセプションと呼ばれている。ようするに、星座の支配星どうしがお互いに相手が支配する星座に在住している状態のことを言う。このとき、お互いが支配するハウスの意味合いが強く出てくるんだよ。そのハウスが良いハウスと関連すると良い意味が強く出るし、悪いハウスと関連するとそのハウスのテーマを傷つけることになるね。このAさんの場合は対人関係や異性関係を表す7室の支配星と、利益や成功、あるいは願望成就を表す11室の支配星が星座交換している。これは、対人関係や異性関係による利益とか願望成就をよく表しているよね。

水星
ケートゥ
金星 ASC  
  Aさん
ナヴァームシャ
木星[逆行]
 
土星
  火星
  ラーフ
太陽

しかも、木星はこの蟹座の11室で最高星位に入っている。Aさんの木星は蟹座の3°8’の位置にある。木星にとっての最高星位は蟹座の5°だから、これは最高星位に特に近く、しかもその度数を超えていないから、もっとも強烈だね。しかも、木星のナヴァームシャでの位置を見ると、ここでも蟹座に入っている。これは、ヴァルゴッタマと言って、ラーシとナヴァームシャで同じ星座に入っていることを言うんだけど、これは普通なら最高星位に在住していなくても、最高星位に在住するときと同じような強さになるといわれる状態だ。それが最高星位でヴァルゴッタマになっているんだから、この木星はすごく強い状態だよね。
 そして、さっきこの7室の支配星・木星と11室の支配星・月が星座交換していると言ったけど実はそれだけではなくて、7室に在住している月に対して11室に在住している木星がぴったりと9番目のアスペクトを投げかけているんだよ。月は魚座の3°37’、木星が蟹座の3°8’だから、西洋占星術的に言えば緊密な120°のアスペクトを形成していると言えるね。
 そして、木星は、7室に在住している月にアスペクトするだけではなくて、インド占星術的に言えば7室にもアスペクトしている。この7室は魚座が入っていて、これは木星が支配する惑星だから、これも7室を強力にしている一つの要因だ。自分が支配する星座にアスペクトするときは、その星座が入っているハウスは強力になるからね。しかも、もともと木星は大吉星だから、なおさらだ。」

茶羅加「そんなに何重にも現れているんですか。 めちゃめちゃ強力ですね。」

羽田「もう一つ検討しないといけないのは、5室・6室の支配星である土星が7室に入っていること。 この土星は、トリコーナの5室とトリクの6室を支配しているから、吉と凶がある程度中和されている。
そして、この土星の度数は4°21’だから、3°37’にある月とは1°以内で、緊密にコンジャンクションしていることになる。普通の西洋占星術だったら、月と土星のコンジャンクションはもっとも不幸とされるコンビネーションだ。でも、これだけ強い木星がこの2つの惑星にアスペクトを投げかけているわけだから、この木星の力によって保護されることになる。だから、このコンビネーションが悪い意味で出ることはまずない。」

茶羅加「うーん、そうですね。 これは強烈ですね。」

羽田「それで、ナヴァームシャを見てみると、7室には、7室・蠍座の支配星・火星が在住している。 火星は自分の星座に入っていて、しかもヴァルゴッタマで最高星位に入っている木星からアスペクトを受けている。 火星はもともと凶星だから、若干のトラブルもあるかも知れないけど、強力な木星の保護を受けているから、これもほとんど良い意味で出ることが多いだろう。 まあ、ただしこの強力な火星の7室在住は、異性関係や対人関係を求める傾向が強いということは言えるだろうね。

 じゃあちょっとここでまとめてみようか。

 このAさんのケースでは、7室及び7室の支配星が非常に強い状態であったわけだけど、ここで特に強調しないと行けないのは11室との関連だね。 11室というのは、利益とか成功、願望成就を表すハウスだ。 この11室とあるハウスが関連すると、その関連するハウスのテーマについての利益とか成功、願望成就を表すということだ。 例えば、6室は受験とか選挙とか訴訟とか、ようするに争いのハウスなわけだけど、このハウスと11室が絡んで、しかもそれが強い状態だと、受験に合格したり選挙で当選したりする。 このAさんの場合は7室との絡みが強く出ているから、7室が表示する人間関係や異性関係という意味でそれが出ているんだよ。

 それでは、次にBさんの例に言ってみよう。」

●Bさん

ケートゥ      
水星
太陽
Bさん
ラーシ
ASC
火星
金星
 
土星
木星
    ラーフ

羽田「この人のアセンダントは蟹座、この蟹座のアセンダントにとって、1番良い惑星は何だったか覚えてるよね?」

茶羅加「5室と10室を支配している、火星ですね。」

羽田「そう。火星はラージャ・ヨーガ・カラカ、日本語にすると『王者のヨーガの表示体』だよね。 Bさんのホロスコープでは、ラージャ・ヨーガ・カラカの火星が山羊座・7室に在住している。これによって、7室のテーマに関する幸運が期待できる。しかも、火星にとっての最高星位は山羊座だから、その対人における良さがなおさら強くなっているね。さらに、11室を支配している金星がこの火星とコンジャンクションしている。ここでも11室の絡みがあるわけだ。ちなみに、この火星の度数は山羊座1°30’、そして金星は1°20’。つまり、非常に緊密なコンジャンクションだから影響力は非常に強い。 そして7室の支配星・土星は、6室と9室を支配する木星と6室でコンジャンクションしている。木星は蟹座のアセンダントにとって火星の次に良い惑星だから、これも非常にいいね。しかも、ムーラトリコーナに入っているから、なおさらだ。

水星   木星
ASC Bさん
ナヴァームシャ
ケートゥ
金星 火星
ラーフ
 
  太陽 土星  

ナヴァームシャを見てみると7室の支配星・太陽は10室に在住している。太陽にとって10室はもっとも強力な位置だ。しかも、これまた11室の支配星・木星と相互にアスペクトを作っている。ここでも11室と7室との絡みが出てくるね。 これで、7室とトリコーナや11室が絡んだときの対人運や異性運の良さというのが良くわかるだろう。特に7室が強い状態なら、なおさら強力だ。」

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対人運の悪さ

茶羅加「じゃ、対人関係が悪いときの特徴はどうなっているんですか?」

羽田「どうなっていると思う?」

茶羅加「逆に考えるならば、7室と7室の支配星が最低星位に入っていたり、凶星からのアスペクトを受けていたり、ハウスの絡みで言えば、トリク・ハウスの6,8,12室と強い関連があるときということになるんですかね。」

羽田「そうだね、そのとおり。 それでしかも、吉星のアスペクトによる援助がなかったら最悪だろうね。 これについては、ナヴァームシャの重要性のところで対人運の悪さを扱った検証例をUPしているから、それを見てもらえればわかると思うよ。
じゃあ今日はこの辺で終わりにしようか。」

茶羅加「はい。ありがとうございました。」

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