研究日誌有名人検証 シュティフィ・グラフ[2]●内気な性格の惑星配置岩田「それじゃあ、約束のシュテフィ・グラフの続きをやろうか。 桃井「グラフのアセンダントは双子座で、その支配星の水星は隔離を表す12室の牡牛座にありますね。牡牛座には心を表す月も在住していますから、自分の心を表現しない人なんでしょうね。」 岩田「アセンダントから見ただけでも十分に、自己表現しないタイプというのは読み取れるけど、月を1室として見るとその支配星の金星は12室の牡羊座で土星とタイトなコンジャンクションをしている。土星は抑圧的な性質を持っていて、アセンダントに3番目のアスペクトをしているから、これも自分自身を抑圧する惑星配置になる。 桃井「これはなかなか強力な配置ですね。シュテフィ・グラフってそういう人なんですか?」 岩田「プロフィールを確認してみたんだけど、グラフがティーンエイジャーの頃は、母親が心配してもっと外に出なさいと励ますほど、家に閉じこもってばかりいて、招待されたパーティーへ出席するよう説得されても、耳障りなやかましい音楽にがまんできないと言って、1時間かそこらでパーティーを抜け出して帰ってきてしまう、内気で人見知りが激しい性格だったそうだ。」 桃井「グラフのテニスプレーヤーとしての生涯記録は、902勝115敗、ツアー優勝107回、世界ランキング連続186週ナンバー1というとんでもない人ですけど、13歳でプロに転向してからも個人的な生活はそんなふうだったんですね。」 ●有終の美 理想的な引退岩田「じゃあそろそろ、ラーフのマハーダシャーが終わって、1997年からは故障による欠場を繰り返しながらの苦しい試合を続けて来たグラフが、減衰の星座に位置する土星のアンタラーダシャーに入ってから、理想的な引退を飾ることが出来たのは何故かという理由についての検討に入ろう。」 桃井「1999年のフレンチ・オープン準決勝でセレス、決勝でヒンギスというトップランキングを軒並み下しての優勝で、1996年のUSオープン以来のグランドスラム・タイトルですから、たいしたものですね。」 岩田「その後のウインブルドンでも決勝まで進出し、世界ランキング第3位での引退だから、グラフの望んでいた「自分の意志による引退」を、見事にやってのけた事になる。」 桃井「グラフの木星は、アセンダントからは7・10室支配、月と太陽からは8・11室支配の完全な機能的凶星ですから、1999年の理想的な引退劇は不思議ですね。アンタラーダシャーも減衰した土星で、ハウス支配もアセンダントから8・9室支配、月と太陽からは9・10室支配でラージャ・ヨーガ・カラカですけど、牡牛座にとって9室はバダカですし・・・。」 岩田「グラフの木星は完全な機能的凶星だけど、木星が機能的凶星の場合は、最初の木星・木星期のダシャーが一番厳しい傾向があるんだ。その後は木星の良さがそれなりに出てくるんだね。 桃井「はい、調べてみます・・・・。 金星は、1.26とシャドバラの数値も悪くないし、威厳を表す5室を支配する金星に助けられて、グラフはテニスの女王として理想的な引退をしたんでしようか?」 岩田「金星はアセンダントから見て5室、月と太陽から見て1室、マハーダシャーの木星から見て9室を支配しているから、トリプルでラクシュミー・スターナを支配している。
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