2002.08.18

ガージャケサリ・ヨーガ

桃井「岩田先生、こんなメッセージが来ていますよ。」

Rさんのメッセージ
「研究日誌で、講座や検証占星術で記載のないヨーガ名が出てくると非常に気になりますので、説明文等を付けていただけると嬉しいです。」

岩田「そうか、なんのヨーガだろう?」

桃井「アマチの検証で出てきたガージャケーサリ・ヨーガには、解説がありませんでしたね。」

岩田「そうだね。パラシャラーによれば、月またはアセンダントから見て木星がケンドラに位置していること。さらに、その木星が吉星のアスペクトかコンジャンクションを受けていて、コンバスト、減衰、六室在住などの条件がない場合に、ガージャケサリ・ヨーガと定義しているけど、月から見てケンドラの位置に木星が位置すれば、ガージャケサリ・ヨーガが成立するというのが一般的な解釈だね。」

桃井「このヨーガは、学者のヨーガといわれているんですよね。」

岩田「ガージャケサリ・ヨーガを文字通り解釈すれば、ゾウ(ガージャ)に乗る高い地位と、ライオン(ケサリン)に乗る強さを持つヨーガということになるけど、一般的には、高い知能、学問的、高徳さ、高貴な態度、永続する名声などを意味するヨーガと考えられている。」

桃井「とってもいいヨーガなんですね。」

岩田「ケンドラに最大の生来的吉星が在住するのだから、ヨーガとして考えなくても良い配置だよね。しかし、木星の強さや支配するハウスを慎重に検討しないと、ガージャケサリの名にふさわしい強力なヨーガとして作用するかどうか断定はできないね。
 ガージャケサリ・ヨーガはポジションやハウス支配の基本的な法則をしっかり理解していないと、正しい解釈が出来ないヨーガだし、逆に基本的な法則をしっかり使えれば、ヨーガとしてあまり意識しなくてもいいんじゃないかな。
 基本的な法則をしっかり使いこなす力がつく前に、いろいろなヨーガをたくさん憶えるのは、本質的なリーディング能力の向上が止まってしまいやすいんだ。インド占星術にはたいへんな数の技法があるけど、技法マニアの世界に仲間入りしないよう注意しなさいよ。」

桃井「はい。」