2002/09/30 (月)

サンニヤシ・ヨーガ

桃井「岩田先生、こんなメッセージがきてます。」

Mさんのメッセージ
「ある占星術師が 私のホロスコープに Sannyasa-yogam があると言ってました。その定義と本当にあるか教えてください。」

岩田「おや、サンニヤシ・ヨーガは数多くのタイプがあるけど、この人のサンニヤシ・ヨーガってどのサンニヤシ・ヨーガかな。
 桃井君にはサンニヤシ・ヨーガについての講義をしたことがあるよね。この人のチャートでサンニヤシ・ヨーガを確認してあるかな?」

桃井「はい、出生図で月が牡羊座で土星から10番目のアスペクトを受けているのと、ドレッカナ・チャートでも、月が牡羊座で土星から10番目のアスペクトと火星から8番目のアスペクトを受けているを、サンニヤシ・ヨーガと言っているんだと思います。」

岩田「そうか、古典の定義を厳密に適用すれば、サンニヤシ・ヨーガといえないけど、月が火星や土星の支配する星座に在住して、土星や火星のアスペクトを受けている場合も、サンニヤシ・ヨーガが出来ているとするインド占星術家も多いからね。」

桃井「岩田先生はどう判断するんですか?」

岩田「サンニヤシ・ヨーガは、出家修行者(サンニヤシ)のカルマを表すヨーガだ。だから月が土星や火星といった生来的凶星で傷ついている場合、一般的に現世を厭う傾向があるので、この傾向をサンニヤシ・ヨーガと表現してもいいと思うよ。
 でも、前に言ったようにヨーガにこだわると、チャートの本質が見えにくくなるからね。でもサンニヤシ・ヨーガという言葉が使えると説明が簡単になるので、自分でも使うことがあるよ。」

桃井「たしかにヨーガって便利ですよね。」

岩田「そうだね。しかしヨーガはその成立する理由を探求することによって、インド占星術の深奥を垣間見ることが出来るのが真の醍醐味なんだから、そういうスタンスでヨーガを学んでほしいな。」

桃井「はい。」




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