2003.02.15

バーチャル・スクーリングからの紹介

岩田 「昨日の談話室で、バーチャル・スクーリングで連載している占星術講話の第一回を紹介するといったけど、話の切れが悪いので研究生とのQ&Aから、一つ紹介しようとおもうんだ。桃井君、選んでくれる。」

桃井 「じぁあ、このハウスの吉凶分類に関する質問にします。このQ&Aで出された、宿題に対する受講生の提出と先生のコメントも、とても面白かったです。」

岩田 「法則の基本を曖昧にしないで理解しようとするセンスのよさを感じさせる質問だね。」

Q1.
「6・8・12室の支配星は機能的凶星」であるかと思えば、一方で「2・8・12室は中立」とあります。8・12室は機能的凶星だけど中立?というのは、どう解釈すればよいのでしょうか?

A1.
 「2・8・12室は中立」という意味は、3・6・11室の凶ハウスでなく、1・4・5・7・9・10室のトリコーナ・ケンドラのハウスでもないという意味で、中立のハウスです。
 3・6・11室は凶ハウスですが、この凶ハウスの特徴は二つのハウスを支配する惑星の吉凶の状態を、大きく凶側に増幅することです。3室や11室を支配する惑星が、同時に中立&ドシュタナ・ハウスである8室を支配すると、より凶暴な機能的凶星になるというのは、この法則の重要な応用例です。
 8・12室は中立ハウスで吉凶が変動しやすく、1・9室のトリコーナを失う(12番目の)ハウスの凶意がダイレクトに出てしまうハウスであるため、悲惨なドシュタナ・ハウスなのです。つまり中立のハウスであるがゆえに凶ハウスであるという、基本的な法則の結合から導き出されるエレガントな応用法則です。
 そしてトリコーナの5室を失う4室が、ドシュタナ・ハウスに属さないのは、4室がヴィシュヌ・スターナであるケンドラ・ハウスに属しているからです。
 それでは凶ハウスである3・6・11室の6室だけが、ドシュタナ・ハウスに入っているのは何故でしょうか? また中立の2・8・12室で、ドシュタナ・ハウスに属さない2室についての考察もしてみてください。これはインド占星術の理解を深めるための、とてもよい宿題です。

桃井 「提出された宿題と、先生のコメントも載せませんか?」

岩田 「そうだね、次の談話室に載せようか。スクーリングの雰囲気が、東西の読者にも紹介できるしね。」

桃井 「はい。」