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談 話 室

2004/12/26 (日)

年末年始の話題

桃井 「岩田先生、去年の12月はクリスマスをテーマに興味深い話を、いろいろ教えてもらいましたけど、今年はクリスマスも過ぎてますから、初詣に関してなにか面白いお話はありませんか?」

岩田 「元日の初詣という習慣は、江戸時代に盛んだった、元日の恵方にあたる社寺に参詣する恵方詣(えほうもうで)が起源みたいだね。」

桃井 「恵方というのは?」

岩田 「中国運命学の一部が陰陽道に取り込まれて成立した開運術の技法に、自宅から見て、その年の福徳を司る歳徳神(さいとくじん)の在する方角、この方角を恵方と言うんだけど、その方角に位置する社寺で方位取りをする開運術という意味が、江戸時代の初詣にはあったんだね。」

桃井 「歳徳神の在する方角って、開運術として有効なんですか?」

岩田 「方位・方角の運命学的効果は、東西占星術研究所の研究課題の一つにはなっているけど、歳徳神に関しては研究の対象外であると判断しているから、それについてはノー・コメントということにしておこう。」

桃井 「はい。」

岩田 「それから少し付け加えておくと、陰陽道的な開運術としての恵方詣が初詣の源流としたら、恵方詣の源流は、新年を運んで来る歳神(としがみ)を各家庭でお迎えする習慣だったと思うんだ。

 そこには、目に見えない存在が自分たちの身近に訪れるのをお迎えするという敬虔な宗教感情や、今年も無事に新年を迎えることの出来たことに感謝する謙虚な精神の姿勢がそれなりにあったと思う。

 そういった意味で現在の初詣から、方位取りの開運術という要素が抜け落ちてしまったことは、初詣にとっては良いことだったと思っている。」

桃井 「方位取りに熱中している人の発する精神的波動というのは、そばにいるとちょっと苦しいねって、岩田先生が前に言ってましたけど、初詣が方位取りの開運術だったら、日本列島が新年から、ちょっぴり苦しい波動におおわれてしまいますね。

 ところで、友人がとても示唆的な内容を引いちゃったと、話してくれることが時々ありますけど、神社のおみくじってどう思いますか?」

岩田 「プラシュナでは、本人が貝殻を置いた星座を第1室としてホロスコープのリーディングをすることもあるんだ。そういう意味で、おみくじってのは一種のプラシュナと似たところもある占いシステムだ。

 だから、引いたおみくじの吉凶で一喜一憂して心を興奮させるんじゃなくて、謙虚に戒めや助言を求めるという気持ちで引けば、それなりの示唆や啓示として生かせる内容を、おみくじから読み取れると思うよ。」

桃井 「はい、それって占い全般に対する、基本的態度でもあるんですよね。

 そういえば、トロピカル12星座を使っても、ホラリーならけっこう当たると、羽田先生がおっしゃっていた話を、前に教えてもらいましたけど、質問者が真剣ならプラシュナやホラリーって、使う技法の良し悪しは関係がないんですか?」

岩田 「関係が無いわけじゃないけど、プラシュナやホラリーの方が採用する技法の自由度は高いし、卜占(ぼくせん)系の占いはさらに技法の自由度が高い。

 でも、どちらにも良く出来た高度な技法というものは存在する。卜占系の中では、周易には哲学というか、風格みたいなものを感じるんで、けっこう好きなんだ。」

桃井 「岩田先生からインド占星術の個人指導を受けている方で、西洋占星術をやってる方が多いのは当たり前だとは思うんですけど、不思議と男性は周易をやってた方が目立ちますね。」

2004/11/25 (木)

沙羅のティールーム(プリンセス・ダイアナ&カール・ルイス)

桃井 「沙羅先輩、今日の談話室は前回の続きで、『ホロスコープからその人の容姿の特徴を読む。』の第2回をやりませんか?」

沙羅 「桃ちゃんも、こういうテーマはけっこう好きなのね。」

桃井 「私の場合、岩田先生とお話する時は、どうしても真面目な占星術の話になってしまうんで、こういうテーマは、先輩から教えてもらうことになるんですね。」

沙羅 「それは、桃ちゃんと岩田先生の相性が、インド占星術的にそういう関係になっているのよね。」

桃井 「沙羅先輩がインド占星術で相性関係をリーディングする時は、どういう技法を使うんですか?」

沙羅 「インド占星術の相性占いというと、2人のジャンマ・ナクシャトラを使ったものもあるけど、2人のホロスコープを重ね合わせて、惑星の相対関係を見る技法を愛用してるかな。」

桃井 「それって、2人のアセンダント・月・太陽・金星が、どんな相対的なハウス関係になっているかをチェックする方法ですね。」

沙羅 「そうねぇ、まあ同じ技法だとは言えないこともないね。

 でも、確かにアセンダント・月・太陽・金星の相対的ハウス関係を読んでいるとは言えるんだけど、その初歩的な相性判断の技法を、東西占星術研究所のリーディング・ノウハウで高度化した『対人関係分析』という世界は、相性判断というレベルを超えた、すさまじい切れ味になるのよ。

 実際、岩田先生の友人の占星術家が、恋愛相談の対面鑑定に行く前日に、ホロスコープだけから、どこまで恋人2人の関係を読めるかって、岩田先生がリーディングしたことがあるの。

 それで次の日の対面鑑定で会った時の最初、試しに岩田先生がリーディングした2人の関係や問題点を、その女性に順番に話していったの。そしたら、その女性は自分が何も話していないのに、2人の関係や周りの状況がどんどん話されていくので、だんだんと顔に怯えた表情が出てきたんだって。

 それで、その占星術家は『これはマズイッ、』と思って、岩田先生がリーディングした内容を話すのを、途中でやめてしまったそうよ。」

桃井 「すごい、話ですね。」

沙羅 「本人を怯えさすような内容のリーディングをやらないというのは占星術家の基本的な倫理だし、あまりにシリアスな結果の出る占星技法はやたらと公開も出来ないよね。

 実際、インド占星術にはそういうシリアスな技法がいくつかあるけど、どういう結果が出るか占う人間でもある意味こわいから、そいう技法を使うのは慎重になるよ。

 まあ、話がとんじゃったけど、実はおもしろいホロスコープを見つけておいたんで、今日はそれを使って、『ホロスコープから、本人の容姿を読む。』の第2回をやるわよ。」

桃井 「えっ、それって誰のホロスコープですか?」

沙羅 「ほら、プリンセス・ダイアナとカール・ルイス。2人の生年月日は、どちらも1961年7月1日なの。」

桃井 「本当だ。2人のラーシ・チャートは、アセンダントと月の在住する星座がずれているだけで、あとの惑星は全部同じ星座ですね。」

沙羅 「ふふっ、このホロスコープなら、本人の容姿とハウスの関係を、純粋に検証できるでしょ。」

桃井 「ダイアナ妃のチャートは、蠍座の1室に牡牛座の7室から、金星が7番目のアスペクトをしていますから、前回の談話室で取り上げたヘルベルト・フォン・カラヤンと同じ惑星配置。

 1室や2室にアスペクトする金星は、典型的な美人のホロスコープですけど、ダイアナ妃の金星は、自分の支配する牡牛座に在住して良い状態ですし、惑星の強さを表すシャドバラの数値も1.82というすさまじい強さですね。

 カラヤンの金星も1.62という強烈なシャドバラでしたけど、ダイアナ妃の1.82というシャドバラの数値は、ほとんど限界に近い強さの数値ですから、一段とハイパワーな金星の強さを感じます。」

沙羅 「ダイアナの場合は、ベルリン・フィルの名指揮者だったカラヤンとは違って、『英国王室の若く美しいプリンセス』という理由がメインで、世界的な有名人になってるんだから、カラヤンよりも強烈な金星であっても当然ね。

 それから、ダイアナの顔を表す2室の射手座は、木星の支配している星座だし、8室の双子座に在住する太陽と水星も、2室の射手座に7番目のアスペクトしているから、英国のプリンセスに相応しいタイプの美人顔になっているの。」

桃井 「太陽は、王や王室を表すロイヤルの惑星ですし、水星は若者や王子を表すプリンスの惑星、それに射手座も木星も高貴さや王室と関係がありますから、ダイアナの『英国王室の若きプリンセス』というイメージを良く表していますね。」

沙羅 「次は、4度のオリンピックで9個の金メダルをとった、超一流のアスリートといえる、カール・ルイスのホロスコープを見てみましょう。」

桃井 「カール・ルイスの場合、身体を表す1室の蟹座に、7室の山羊座に在住する月・木星・土星が7番目のアスペクトしていますから、吉星と凶星の影響が混合してますね。

 それから、2室には火星とラーフが在住していますから、顔を表す2室は完全な凶星集中です。」

沙羅 「カール・ルイスの場合はアセンダントが蟹座だから、牡牛座の金星は11室に在住する惑星で、1室にも2室にもアスペクトしないから、本人の容貌や容姿に金星の強いパワーが影響しているわけじゃないの。

 でも、シャドバラも1.62というカラヤンと同じ強さを持っているから、彼の走っている姿は金星を感じさせるような、流麗で美しいランニング・フォームだったのよ。」

桃井 「確かに写真を見ると、筋肉隆々でがっちりと力強いという感じよりも、洗練された美しさみたいなものを感じさせる人ですね。」

沙羅 「でも、顔のつくり自体が整っていて美人顔かと言えば、やっぱりラーフ&火星の特徴が良く出ている顔で違うんだけど、彼を見る人に金星のオーラみたいなものを感じさせるの。

 まあ、これだけ金星が強いと、1室や2室に凶星があっても、金星のオーラで容姿にもどこか美しさを感じさせることが出来るという実例ね。」

桃井 「1室や2室とコンビネーションを組まない金星は、顔やスタイルのつくり自体には影響しないけど、ランニング・フォームや本人の全体的な美しさという印象には影響するんですね。」

沙羅 「まあ厳密に言えば、カール・ルイスの7室に在住して、蟹座にアスペクト・バックしている月が、彼の優美さを感じさせるスタイルやランニング・フォームに影響しているのも見逃せないね。

 桃ちゃんも、1室や2室にアスペクトする月は、金星と比較するとセクシュアルさの少ない美人を表す惑星配置だという法則も覚えて、金星との使い分けをするようになると、『ホロスコープから、本人の容姿を読む。』というリーディグが、一段深くなるよ。」

桃井 「はい、カール・ルイスのチャートも『月は自分の支配する蟹座にアスペクト・バックする惑星なので、1室のテーマを良くしている。』という基本的なリーディング・メソッドだけでなく、月の特徴も考慮すると、より緻密なリーディングになるんですね。」

沙羅 「岩田先生は、ダイアナとカール・ルイスの2人の写真を見て、よく似た容姿や雰囲気だなと見れるなら、インド占星術における惑星や星座の本質が感覚的に理解出来ているから、なかなかよいリーディング・センスの持ち主と言えるだろうねって言ってたの。

 だから、桃ちゃんも2人の写真をじっくり見て、アセンダントと月以外の惑星が同じ星座にあるホロスコープを持つ人の、共通した容姿や雰囲気を読み取るセンスをみがくといいよ。」

桃井 「初級講座テキストで使うために、ブルック・シールズのリーディングを岩田先生とやった時に感じたんですけど、岩田先生の有名人の写真を見る見方って、独特のものがありますね。」

沙羅 「身体術理的な見方と、占星術的な見方、それにスーパー・ダルシャンがミックスされるから、本当に意外なコメントが出ることが多いね。今週の日曜日にある公開講座と感謝会は、トピックで日本のアイドル歌手も取り上げようかと言っていたから、これも興味深いところね。」

桃井 「チャラカさんの撮ってくれる、公開講座のビデオが楽しみですね。」

「ダイアナ元英国皇太子妃」&「カール・ルイス」写真

a-News 2.32



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