HOME / 談話室

談 話 室

2005/12/27 (火)

今年1年を振り返っての談話

桃井 「岩田先生、茶羅加さんが編集してくれた12月公開講座のビデオ見ました。
 公開講座に参加された方からのメールに、

昨日の18日日曜日には、公開講座に参加させていただき、
誠にありがとうございました。
本当に実占的かつ濃密な内容で、たいへん勉強になりました。
新幹線に乗って東京まで行きましたが、その甲斐のある素晴らしい
講座でした。ありがとうございます。
次回も、都合がつく限り参加させていただきたいと思っています。

という、ホットなレスポンスがあって期待してたんですけど、やっぱりおもしろかったです(にっこり)。」

岩田 「今回みたいなのは、きっと桃井君が好きだろうなと思ってたけど、同じような好みの人にとっても、やはりうれしい内容だったんだろうねぇ(ふむ)。

 ルドルフ・シュタイナーみたいな精神世界の巨人は、1回の公開講座では語り尽くせないものがあるから、また何かの機会に取り上げてみたいけど、今回の談話室は恒例の年末特集ということでいこう。」

桃井 「はい、今年ももうすぐ終わりなんですね。」

岩田 「今年は、占星術的に見て、いろいろと興味深い変化があった年だったね。桃井君はどんな変化を挙げられるかな?」

桃井 「うーん、最初に思い浮かぶのは、5月26日に土星が蟹座に移動したことと、9月28日に木星が天秤座に移動したことですね。」

岩田 「ふーん、普段の占星技法として、アシュタカヴァルガ・トランジットを使っていると、その年にあった木星と土星の星座移動の日付を記憶してしまうんだね。」

桃井 「そうなんです、『サイデリアル星座移動表』のコンテンツには、いつもお世話になっていますから、木星とか土星の日付はおぼえてしまいますね。」

岩田 「土星は去年の9月6日にいったん蟹座に入って、その後は逆行して今年の1月13日にはまた双子座に戻ってという、変化の多い星座移動だから、双子座と蟹座でアシュタカヴァルガの変化が大きい人にとっては、運気の上下が激しかった1年だったかもしれないね。」

桃井 「そーいえば、今年の初めにも土星は蟹座に入りましたから、そのあとの出入りは、ごちゃごちゃした運命をつくったんでしょうね。

 ほかのイベントとしては、乙女座で木星とケートゥのコンジャンクションも印象的でした。今年の談話室には、天秤座アセンダントで12室乙女座に木星・ケートゥのコンジャンクションというホロスコープが、何度も出て来ましたから。」

岩田 「うん、今年のサイデリアル春分図は、天秤座アセンダントで12室木星・ケートゥがコンジャンクションだったから、この1年はこの惑星配置が焦点になっていたんだろうね。

 それから、12室で木星・ケートゥのコンジャンクションは、アラン・レオが持っている惑星配置で、天秤座アセンダントで12室ケートゥはK.N.ラオ氏の持っている惑星配置だから、今年生まれた子供達の中から、偉大な占星術家が登場するかもしれないなあ(にこっ)。」

桃井 「それって、楽しみですね(にこにこ)。」

岩田 「それから『サイデリアル星座移動表』でサポートしていないから、桃井君は気付かなかったかもしれないけど、サイデリアル12星座で今年の2月8日に冥王星が射手座に入っているんだ。」

桃井 「えっ、そうなんですか。冥王星は12星座を一周するのに何百年もかかる惑星ですから、レアなイベントですね。」

岩田 「この射手座に入った冥王星は、3月27日から7月2日までの逆行運動で蠍座に戻ってから、12月6日にもう一度射手座にイングレスしている。

 これから、2020年に山羊座にイングスするまでの約15年間、射手座の冥王星という基本的な色調の上に、地球上の出来事が描かれていくことになるだろうね。」

桃井 「西洋占星術では、冥王星は世代の意識を形成する惑星だと言われていますから、みんなの意識に新しい流れがスタートするんでしょうか?」

岩田 「火星が支配する水の星座から、木星が支配する火の星座に、冥王星が意味すると言われている世代意識が移行するとしたら、かなりコントラストの強い変化になるだろうね。

 宗教的には、この20年くらいに登場した蠍座系の新宗教が表舞台から去り、射手座系の新宗教が表舞台に登場するのかもしれないね。」

桃井 「このイングレスは、個人のホロスコープにも影響が大きいんでしょうね。」

岩田 「冥王星は根源的な権力を追求する惑星だから、この冥王星と緊密なメジャー・アスペクトを組む惑星が、個人のホロスコープにある場合は、かなり大きな影響を与えるのは確実だ。」

桃井 「具体的には、どのような影響を与えるんですか?」

岩田 「冥王星のコンビネーションは、スピリチュアルなリーディングでは、しばしば深遠な内容を啓示してくれるけど、わかりやすい例を言うならば、火星や太陽のような個人のエゴを表示する惑星と、トランジットの冥王星がコンビネーションを組むと、権力衝動に憑依される可能性が高い。

 そして、その人に徳があれば、なんらかの絶対的権力みたいなものを得ることが出来るだろうけど、その場合でも、多くの軋轢も生むことになるんだね。」

桃井 「インド占星術的には、射手座にイングレスした冥王星は、射手座に在住する惑星とコンジャンクションすることになりますけど、その場合でも、すべての惑星が影響を受けるんですか?」

岩田 「インド占星術で、冥王星のような惑星を使うには、慎重に検証されたリーディング・ノウハウが必要だから、桃井君の質問に正確に回答しようとすれば、公開講座のような場所で半日とか一日話す必要がある。

 まあ、ここでは確実に作用して、しかも明確にその影響を観測できる条件で検証すればいいと思う。

 具体的言うならば、トランジットの冥王星と、出生のホロスコープの惑星が、1度前後のメジャー・アスペクトを組んでいる惑星の検討をしてみるということだね。」

桃井 「太陽や火星は、出生時刻が不明でも、トランジットの冥王星と1度前後のメジャー・アスペクトを組むかどうかは、確認出来ますから、いろいろな人で検証していくと面白いでしょうね。」

2005/11/11 (金)

研究ノートの余白から bQ (アメイジング・グレイスに導かれて)

 まだテレビを日常的に見るという習慣があったころは、まだアイドル歌手だった本田美奈子。

 インターネットで知った最近の彼女は、ミュージカルで成功し、クラシックの楽曲に全編日本語の詩を編みこみ、新しいクラシックの世界を切り拓き、これからの活動に希望と熱意の溢れていたとのこと。

 これから多くの活躍が期待され、本人もこれからの活動に明確なビジョンと熱意を持っているアーティストが夭折するのは、その活動を追いかけているファンにとって、大きな衝撃になる。

 学生時代に、ファンタジー&SFのマイナー分野で活躍していたマンガ家、花郁悠紀子。1980年12月12日に、26才だった彼女が、やはりがんとの闘病で亡くなった時の衝撃を思い出す。

 下宿を訪れ、「花郁悠紀子逝きぬっ!」と言ったきり絶句して、涙ぐむ友人。そのような光景が、今回亡くなった彼女のファンの間でも、また再現されているのだろうか・・・。

 その頃の記憶を思い起こすと、この話題には気が重く、HPで取り上げる予定はなかったのだけど、

10月19日には、病床で選曲したというミニアルバム「アメイジング・グレイス」をリリース。同封の直筆メッセージで「私の歌が皆さんに、歌の素晴らしさを伝える事が出来るよう(中略)これからも歌い続けたいと思います」と思いをつづった。

という記事を読み、直観的に『2005年11月6日午前4時38分(東京都内)』のホロスコープを作ってみる。

 アセンダントはネイタル・チャートと同じ天秤座で、自分自身を表す第1室と、音楽芸能の第3室で金星と木星の星座交換。第3室に在住する金星は、天職を表す第10室の支配星である月とコンジャンクション。

 ホロスコープでの月は、その人の思いがあるところを示している。

 『本当に元気になっています。絶対またステージに立って、新しい命でたくさんの方に希望と勇気を与える歌を歌いたい』という、8月のテレビでファンに送ったメッセージに関する記事が思い出される。

 これからも歌手としてやりたいことが、まだいっぱいあったのだと思うと、胸がつまるような思いがする。

 親愛と信仰の第4室、そして愛と芸術の第5室を支配するラージャ・ヨーガ・カラカの土星は、天職の第10室に在住。最近の活動や、最後のミニアルバムにふさわしい第10室となっている。

 ホロスコープからも、充実した活動がうかがわれるだけに、その夭折はインパクトが大きいのだろう。

 そして意味深く象徴的なのは、第12室に在住するケートゥ。この水星の支配する星座に在住するケートゥには、第4室と第5室を支配する土星が3番目のアスペクト。これは精神性・霊性を表す、典型的で完全な惑星配置となっている。

 不思議なめぐり合わせで記事を書くことになった、ヨハネ・パウロ2世の亡くなられた時のホロスコープも、天秤座がアセンダントで、第12室の乙女座にケートゥが在住。

 そしてケートゥは木星とコンジャンクションし、こちらも精神性・霊性を表す典型的で完全な惑星配置となっている。

 あまりによく似ている、この二つの第12室の惑星配置は、ヨハネ・パウロ2世の時からのシンクロニシティ現象が尾を引いて、直観的にホロスコープを作らせたのだろうか?

 それが正しいかどうかは検証不可能なのだけど、インド占星術のホロスコープ・リーディングには、第12室の惑星配置を使って、死後行く世界の特徴を読み取ろうとすることがある。

 それでは、今生の生命を終えた瞬間のホロスコープで、第12室は何を意味するのだろうか。

 しかし今は、ささやかな祈りを捧げよう。

 彼女の魂が、死後49日間とも言われる中間の生存、とりわけシパ・バルドゥとチベット密教では呼ばれる難関の時期を、彼女と縁のある高い世界の存在によって導かれ、魂の成熟を進めるに最善の生命体として転生出来ますようにと。

 そしてその時には、病床で選択した最後のミニアルバムの表題となった「アメイジング・グレイス」もまた、その守護と導きの一助となってくれるのだろうか?

Amazing Grace

Amazing grace, how sweet the sound
That saved a wretch like me
I once was lost, but now am found
Was blind, but now I see.

'Twas grace that taught my heart to fear
And grace my fears relieved
How precious did that grace appear
The hour I first believed

Through many dangers, toils, and snares
I have already come
'Tis grace hath brought me safe thus far
And grace will lead me home

The Lord has promised good to me,
His Word my hope secures;
He will my shield and portion be,
As long as life endures.

Yea, when this flesh and heart shall fail,
And mortal life shall cease,
I shall possess, within the veil,
A life of joy and peace.

The world shall soon to ruin go,
The sun refuse to shine;
But God, who called me here below,
Shall be forever mine.

When we've been there ten thousand years
Bright shining as the sun
We've no less days to sing God's praise
Than when we first begun





a-News 2.32



談話室過去ログへ

 


メニュー
アイコン HOME
アイコン ご案内
アイコン お知らせ
アイコン 談話室(過去ログ)
アイコン 東西占星術ノート
インド占星術アイコン 簡易レファレンス
アイコン 検証 占星術
アイコン 研究日誌
西洋占星術 アイコン 検証 占星術
特別寄稿アイコン インド思想
アイコン 運命学
アイコン 開運術
鑑定案内 アイコン 鑑定案内
講座案内 アイコン インド占星術通信講座
アイコン インド占星術公開講座
アイコン インド占星術個人指導
アイコン インド占星術テキスト
アイコン 受講生の広場
etc. アイコン リンク
アイコン おすすめ書籍
アイコン 誕生日データベース
アイコン サイデリアル・エフェメリス
アイコン サイデリアル星座移動表
アイコン 緯度経度検索サービス
アイコン ホロスコープ・プレゼント


>>談話室過去ログ<<

  2005/12  
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252628293031