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談 話 室

2003.12.04

『支配と在住の区別』

桃井 「岩田先生、ひさびさに開運術のコンテンツがアップされ、ようやく第6課まで行きましたね。」

岩田 「このところ公開講座に使う有名人チャートの検証に、多くの時間を使っているから『続研究日誌』や『開運術』のコンテンツの更新間隔が長くなっているのは事実だね。
 でも今回は、『予告したカルマの法則の解説はまだですか?』というお願いメッセージをもらった勢いで、書き終えることが出来たんだ。」

桃井 「見ていると岩田先生はメッセージをきっかけにコンテンツをアップすることが多いですね。

 でもステップアップ講座でやる有名人検証は、インド占星術の深遠さを納得してしまう内容が多いですから、毎回新しい有名人チャートを用意するのは大変ですね。」

岩田 「ステップアップ講座は、インド占星術の素晴らしさを証明する有名人チャートの検証は自分の楽しみでもあるので、どうしても力がはいってしまうんだね。」

桃井 「今月からは、通信講座受講生専用の掲示板にも、予告していた『有名人チャート検証』の連載が始まりましたけど、東西占星術研究所のメイン・コンテンツの更新も、忘れないようお願いします。」

岩田 「まあ、広い読者層を想定したホームページのコンテンツに比べ、対象が受講生だと、テキストに載っているインド占星術の知識を前提として書くことが出来き、検証内容や文字数の制約もゆるやかだから、バーチャル・スクールの有名人検証は、一味違った楽しみがあるという面はあるね。」

桃井 「バーチャル・スクール掲示板の有名人検証では、通信講座テキストで登場する原先生と沙羅さんのキャラクターが掛け合いをやってますから、かなり検証のノリが違いますね。
 沙羅さんのセリフを読むと、どうしても岩田先生と○○さんの会話をイメージしてしまい
ます(微笑)。」

岩田 「まっ、それはさておきだっ、今回始めたマハトマ・ガンジーの検証で、インド占星術の基本技法だけでも、ポイントを外さなければ、かなりエクセレントなチャート・リーディングが出来ることを再確認して、インド占星術に対する思いを新たにしたところがある。」

桃井 「私も岩田先生に個人指導を受けて、本当に初歩的な基本技法の中に、たいへんな深遠さがあることに驚きましたけど、連載を開始したマハトマ・ガンジーの検証も、本当にシンプルで基本的な技法だけで、鋭いリーディングが出来る実例ですね。」

岩田 「私は、インド占星術の入門を終わっているかどうかは、どれだけ多くの技法を知っているかとは、あまり関係がないと思っている。
 たとえジャイミニを知っていようが、タジクを知っていようが、『支配と在住の区別を完全に認識して、正確に吉凶判断が出来る』状態でなければ、その人はまだ入門の段階を終わっていないというのが、私の入門終了の評価基準だ。
 そして1年、2年とインド占星術を勉強しながら、『支配と在住の区別』がまだ曖昧という可能性だってあるから、『自分は、支配と在住の区別をどこまで完全に認識して、吉凶判断が出来るだろうか?』と、自分に問い掛けてみるといいかもしれないね。」

桃井 「『惑星による各種ハウスの支配で決定する吉凶』と『惑星による各種ハウスへの在住で決定する吉凶』の区別って、先生の指導を受けた後では、身にしみて納得する、本当にインド占星術のポイントとなる言葉ですね。」

岩田 「それは桃井君だけでなく、通信講座のQ&Aや個人指導で、受講生が『支配と在住の区別』を理解すると、その時点からインド占星術の理解度が急速に深まるんだ。
 これに気付いてから、基本的な技法の理解をしっかり確定しようとする姿勢がある人に、すみやかに入門レベルをクリアしていける指導が出来るようになったのは、うれしいことだね。」





2003.11.30

東西占星術研究所の鑑定スタイル

桃井 「岩田先生、東西占星術研究所の鑑定スタイルって、独特なんですね。」

岩田 「ああ、最近やった総合鑑定に対する感想のメールのことだね。この人は海外のインド占星術鑑定家も含めて、色々な所で鑑定を受けているから、東西占星術研究所の鑑定の特徴に対して興味深いコメントしてくれているね。」

桃井 「一般の鑑定って、東西占星術研究所のように鑑定内容に使用した技法を説明しないんですね。」

岩田 「私は、羽田先生の残された占星術鑑定書を読んだくらいで、他の占星術家がどんなスタイルで鑑定書を書いているか調査したことがないから、私の鑑定書や最初から私が個人指導した桃井君の鑑定書は、ほぼ完全な東西占星術研究所の手作りスタイルと言ってもいいんじゃないかな。」

桃井 「チャラカさんや暁さんは、岩田先生とはスタイルが違うんですか?」

岩田 「チャラカさんは、私とのコンビが長いから、かなり近いスタイルだと思う。暁さんは、羽田流インド占星術に中国運命学などもミックスする羽田先生の鑑定スタイルを、最も忠実に受け継いでいるから、羽田先生の鑑定書に近いスタイルなんだね。」

桃井 「岩田先生は、MCを使うことはあっても、中国運命学の技法はまったく使いませんね。」

岩田 「インドのように低緯度に位置する国は、MCと10室をイコールとして扱っても、ほとんど問題がないけど、高緯度に位置する欧州はもちろん、中緯度に位置する日本や米国でも、MCと10室をイコールとして扱えないチャートもある。

 だから、仕事をテーマにする鑑定書を書く場合、MCが何室に位置するかを確認すると、見えなかったものが見えて来ることがあるんだ。」

桃井 「低緯度のインドで発達した占星術技法を、中緯度の日本で使用する場合、単純にそのまま技法を適用するわけにはいかないんですね。」

岩田 「インドの伝統文化としてインド占星術を学ぶのでなく、膨大なインド占星術技法の中から、検証によって実占に使える技法を選び出していくという東西占星術研究所の伝統的スタンスは、必然的に高緯度地帯で発達した西洋占星術の技法から、インド占星術を中高緯度でも使えるようにする技法を導入していくことになるんだね。」

桃井 「それじゃあ、公開講座でトピック的に公開しているキロンやリリスを使ったリーディングも、そのうち鑑定書に使うことになるんですか?」

岩田 「それはMCの使用とは少し違った問題になるから、当面は考えていないんだ。でもホームページのコンテンツとして、そのうち一部は公開すると思う。」

桃井 「それは、たのしみですね。」

岩田 「最後に、この感想メールを紹介しておこうか。実際の鑑定では、鑑定依頼メールの希望に沿って鑑定スタイルは柔軟に変更しているけど、この東西占星術研究所の基本的鑑定スタイルに対する感想を読めば、東西占星術研究所に鑑定を申し込む時の、参考になるからね。」

桃井 「そうですね、人によって占星術の鑑定に求めるものが違いますから、自分のニーズに合った鑑定を受けられるといいですね。」


◇岩田一男総合鑑定に対する感想メール◇

チャラカ様
岩田様


鑑定結果を受け取りました。

一言で言うならば、とても価値あるもので
鑑定料に対しても非常に満足できるものでした。

単なる鑑定にとどまらず、技法についての解説が充実している点で
読みごたえ十分の濃厚な内容に感じられました。
一度読んで終わりではなく、これからまだまだ技法について学びつつ
何度も繰り返し楽しめそうです。

また、岩田先生の特質なのか、インド占星術の特質なのか、
鑑定士の個人的主観が述べられておらず、常に客観的な指摘で
その点がとてもすんなりと受け入れられます。
(鑑定内容自体も的を射たものだったので。)

今まで受けてみた鑑定の類の中で、ダントツに満足できました。

−以下の部分は、具体的鑑定内容に対する感想なので省略します。−






2003.11.29

ガンダーンタの領域

桃井 「岩田先生、ガンダーンタって、一体何度までの度数になるんですか?」

岩田 「それじゃあ桃井君、君の知っているガンダーンタの定義を言ってごらん。」

桃井 「蟹座と獅子座の境界、蠍座と射手座の境界、魚座と牡羊座の境界、という3ヶ所に位置する惑星は、ガンダーンタの領域に入ることになり、その惑星には危険が存在するということは知っています。」

岩田 「それじゃあ、どうしてその三つの境界線だけが、ガンダーンタとして危険な領域になっているのか理由を想像出来るかな?」

桃井 「えーっと、12星座の境界線の中で、この三つの境界線に共通する占星術的要素を見つければいいんですね。」

岩田 「そのとおり。」

桃井 「・・・・・・。
 一つ発見したのは、この三つ境界線は『火・地・風・水』という、12星座のエレメントの1サイクルと対応しています。」

岩田 「うん、その発見もなかなか重要だね。ガンダーンタは水のエレメントの星座と火のエレメントの星座の境界線で、星座のエレメントが最も激しく変化するから、危険な領域なんだと解釈している占星術家もいるよ。
 この場合は、星座の境界線両側1°とか、境界線両側30′とかが、ガンダーンタの領域という解釈になるのかな。」

桃井 「エレメントの1サイクル以外にも、この三つの境界線に共通する占星術的要素があるんですか?」

岩田 「もう一つの重要な占星術的要素として、この三つの12星座の境界線は、同時に27ナクシャトラの境界線とも一致しているということだね。」

桃井 「えっ、・・・・・。
 確かにアーシュレーシャーとマガー、ジェーシターとムーラ、レーヴァティーとアシュヴィニーの境界線に一致していますね。」

岩田 「この12星座と27ナクシャトラの境界線が一致する所が、ガンダーンタという見地からすれば、ガンダーンタの領域はナクシャトラの構成単位である1パダということになるね。」

桃井 「1パダは3°20′ですから、ガンダーンタの領域は境界線の両側、各3°20′ということになりますね。」

岩田 「日本語にも翻訳されている、ラオ氏の『Learn Hindu Astology Easily 』でも、母親の自殺した男性のチャートで、魚座の28°35′の月をガンターンタと言っているから、ガンダーンタの領域は星座の境界線両側1°以上は見る必要があると思うね。」

桃井 「でも、両側1パダというとかなり広い領域ですね。」

岩田 「私は実占にガンターンタを使う時、3°20′までは考慮するけど、重要視するのは1°30′以内の領域にしている。」

桃井 「1°30′というのは、どういう理由ですか?」

岩田 「より正確に言えば、3°20′、2°30′、1°30′という3段階だね。この三つの度数の意味を考えると、その理由も分かるから桃井君の宿題にしよう。」

桃井 「はい、考えてきます。」





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